@article{oai:nvlu.repo.nii.ac.jp:00000118, author = {有村, 裕}, journal = {日本獣医生命科学大学研究報告}, month = {Dec}, note = {" 細菌性スーパー抗原であるブドウ球菌腸管毒素A(SEA)を充填したミニ浸透圧ポンプ(SEAポンプ)をマウスに移植して,SEAに反応性のT細胞分画の免疫応答性を解析した。SEAポンプを移植されたマウスでは,SEA反応性のVβ3+CD4+ T細胞が30日間に渡る長期的かつ高度な増幅を示し,同じくSEA反応性のVβ11+CD4+ T細胞は低いレベルの長期的増幅を示した。SEA反応性のCD8+ T細胞亜集団はほんの一過性の増幅を示した程度であった。即ちT細胞は,それ自身が持つT細胞レセプターβ鎖の種類に応じて,その反応性増幅の程度は大きく多様であることが示された。またSEAポンプを移植したマウスから回収したCD4+ T細胞を,再刺激すると高度にIL-4を産生する記憶T細胞の形質を有していた。また一方で,移植したSEAポンプを10日目に除去しても,Vβ3+CD4+ T細胞の増幅程度に有意な変化はなかった。さらに,細胞分裂をモニターできるCFSEで標識したCD4+ T細胞を,SEAポンプ移植後15日目のマウスに移入したところ細胞分裂しなかった。したがって,CD4+ T細胞は,細胞分裂を引き起こすのに十分な量のSEAが存在しないにも拘わらず,少なくとも30日間生存し続けていた。また,移植後26日目の増幅したCD4+ T細胞は,大部分が細胞周期のG0/G1期にあって分裂が停止しており,細胞周期の阻害因子であるp27Kip1を高発現し,反対に促進因子のCdk2は低下していた。この時期の細胞はin vitroでの細胞死を誘導する実験でも抵抗性を示し,同時にBcl-2の発現が上昇していた。以上の結果よりVβ3+CD4+ T細胞は,細胞周期が停止した状態で長期生存している記憶T細胞であることが明らかになった。}, pages = {43--52}, title = {細菌由来スーパー抗原性毒素に対するin vivo免疫応答の解析}, volume = {62}, year = {2013} }